薬用バラについての各効能。
薬用に使われるバラは先ほど紹介したバラたちになるのですが、
さまざまです。
★ローズティー(花弁・つぼみ)
ガリカまたはセンティフォリア
風邪やインフルエンザの諸症状、喉の痛みなど緩和。
胃腸の働きを高める。生殖器の鬱血除去。
利尿作用。収斂作用。
※ブレンドは紅茶とともに、あるいはハイビスカス、ローズヒップ、ラベンダー、レモングラス、リンデンなどとともにリラックスのお茶に。
ルゴサ・マイカイ
胃腸の不調などに。
★ジャムなど食品に。
センティフォリア、ダマスクなど。
カニナ・ワイルドローズ
風邪の予防。下痢、腹痛、消化不良に。アレルギー体質の改善にも。
金桜子・ナニワイバラのローズヒップ
腎気の強壮。泌尿器の機能不全に処方。慢性の下痢にも。
★精油
ローズオットー(ダマスク)
ローズアブソリュート(センティフォリア)
抗菌作用。抗うつ作用。抗感染作用。消炎作用。収斂作用。鎮静作用。
瘢痕形成作用。止血作用。神経強壮作用。催淫作用。子宮強壮作用。
不安、抑鬱症、不眠、喪失感。更年期障害、月経障害、関節炎、リューマチ
心臓疾患全般、スキンケアに。
★ローズウォーター
センティフォリア・ダマスク・アルバ
肌のひきしめ、しわの予防、皮膚のトラブルや炎症を解消する。
目の痛み、疲れ目、炎症にも。
★ローズヒップオイル
ローザ・モスキータ
老化肌。シミ、しわなどに。
フレグランスジャーナル社から発行している「アロマトピア28号」
(1998年)の「ローズオイルの効用」という特集は恐ろしくバラの効能について書かれてました。
古いのでBNはもう手に入らないかもしれません。
歴史・神話について
これもまたかなりあるのですが、棘にまつわるお話がけっこうあることが興味深いです。
バラの特徴でもあるトゲ。
これは何のためにあるのか。
植物的には身を守るためであったり、日当たりを求めて繁殖するので、他の植物とからませやすくして広がるためであったりするのかもしれません。
しかし、物語的な象徴では「痛み」「強さ」「守護」といった言葉が出そうです。
花からしてハートや心臓と関係があるので、ハートの痛み、勇気との関係もあります。
「いばら姫」あるいは「眠りの森の美女」は
眠りにおちた王女のところへはイバラがしげって入ることは出来ませんが、
運命の王子がやってくると魔法はとけてイバラの道が開かれます。
これの原点は北欧神話にあります。
オーディンの命令に逆らったヴァルキューレのシグルドリーヴァが眠りのイバラに刺され、炎に包まれた山上で永久に眠りつづけます。
やがて、火の壁を越えて、やってきた英雄シグルズによってシグルドリーヴィはオーディンの呪縛から解き放たれます。
エッダの中の「シグルドリーヴァの歌」です。
ルーンでは太陽をあらわす「シゲル」と関係あるのかしら。
バラには花から感じる女性的なイメージがとても強い中、女性の陰性な部分よりも陽性な部分のほうが大きいかもしれません。
女神の強さ、勇気・・これが愛につながる行動になるのですね。
人との人間関係につかれて、すっかりハートが閉じて人と関わりたくなくなったとき、他者と関わることにもう一度挑もうとするとき、ローズのフラワーエッセンスがサポートしてくれると思います。