フラワーエッセンスの植物研究ノート

フラワーエッセンスのもとになる花たちの観察記録・思ったこと

【植物観察レポート】ナガミヒナゲシ2

plantessence.hatenablog.jp

 からの続き

6.四元素との関係

風・・・春に咲くこと、あまり根を張らず、乾いた土地を好んで生息すること。

花の薄くて軽い感じも風の要素を感じられます。

 

火・・・赤味のあるオレンジという花の色と愕をやぶって開花するのに、

かなり光の力が必要であることから火の要素は強いと思われます。

 

水・・・アヘンがとれるポピーを考えるとその依存性は水の要素(特に海王星)も考えられます。

花が終わった後の果実や茎にアルカロイドを含む汁が唯一の水の要素かもしれません。

 

土・・・根はあまり深くないので弱いかも。

開花直前に蕾が大地に向かうというジェスチャーが大地との関わりを感じる。

 

 7.自然の他の界との関係

ケシと人間との関わりは古くから栽培されていたことから深いと思われます。

古代ギリシャ文明に先立って栄えたミノア文明(3500~5500年前に地中海で栄えた)では

  ケシの女神が崇拝されていました。

・イギリスでは11月11日の戦没者追悼記念日に赤いケシの花を身につけ、

ポピーデーと呼んでいます。(第一次世界大戦の激戦地だったベルギーのフランドル地方

赤いポピーがかつてないほど咲いたそうです。パパウェル・コンムタトゥム 

赤い花で中央に黒い斑点がある。)

 

 8.色

光沢のある赤味がかったオレンジ で、活力・輝き・喜びを感じさせます。

 赤黄色(橙色)は眼に温かい感情や歓喜に満ちた感情を与えてくれる。

「自然と象徴」ゲーテ 富山房百科文庫「ゲーテの色彩論」より

この色が春になると日本のいたるところで見られるというのも人の目を強く引き、

温かい気持ちをひきおこすような気がします。

 

9.他の感覚による知覚 香り、テクスチャー、味

香りはあまり感じません。

花の手触りはやわらかく、花弁を口に含むと少しぴりっとした感じがありました。

花弁は薄く、すぐに取れそうな感じがするので、はかなく、弱いイメージがあります。

 

10.化学成分と作用

通常のケシには果皮や花弁にアルカロイドが含まれます。

アヘンのとれるケシに関しては

鎮痛作用のあるモルヒネ、呼吸鎮静作用のあるコデイン、筋弛緩作用のあるパパベリン

 鎮痛効果のあるデバインなど約40種類の成分が含まれます。

・ケシ科の植物のほとんどがアルカロイドが含まれ、中枢神経を刺激します。

 アストラル体への影響が強く考えられます。

 

モルヒネは強い鎮痛・麻酔作用を与えることから、

主にがん患者の痛みを取り除くのに使われています。

アヘンは全身に心地よい弛緩がおこり、心配や不安などのマイナス要素が消えます。

幸福感・至福感があるそうです。

ハナビシソウは微量のコデインモルヒネが含まれるので

鎮痛、安眠、咳止めとして用いられます。中毒性はないようです。

クサノオウは中国でアヘンの代用として使われたこともあったそうです。

ケリドニンというアルカロイドを含み、大脳中枢を麻痺させるようです。

 

11.薬草としての用途

属名の「pappa」は食べ物、ミルクに由来し、

 含まれている乳液をパプ(古代ケルト語でパン粥の意味)に混ぜて、

子供の寝つきをよくするようにされていたと言われています。

・ 種子は脂肪を含み、パンやお菓子の飾り、香りつけに使われています。

・ 種子にはアヘンは含まれません。主にトルコで生産されています。

・アヘンアルカロイドからは鎮痛剤として医療に使われています。

薬としてはヒポクラテスやガレノスの時代からすでに使われていました。

1803年ドイツのゼルチュルナーにより、モルヒネが使われるようになりました。

 

12.伝説神話・伝承、精神的および儀式的用途

けしにまつわる話はほとんどひなげしかオピウムポピーを対象としています。

ローマ・ギリシャ神話

絵画によく見られるケシ

  ヨーロッパの印象派(モネ、ゴッホ)、ラファエル前派

日本の民話にも登場します。

「ひのきとひなげし」宮沢賢治

中国の伝説 虞美人草の由来になっています。

 

日本にけしが伝わったのは室町時代の末期。

ポルトガル人により津軽地方にもたらしたので、

ケシのことをはじめ「ツガル」と呼んでいたそうです。

 

★ ローマ・ギリシャ神話でケシと関連がある神

ヒュプヌス(ソムヌス)・・・眠りの神

   ケシの花の汁を地上にまいて、眠らせる。

モルフェウス ヒュプヌスの息子で夢の神

       モルヒネに由来

豊饒の神ケレス(デメテル) 

  ポピーが彼女の疲労を癒し、休息を与えた。

ポピーはよく麦畑に生えている。

 

 

 イリスとモルフェウスの絵

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下で寝ころんでいるのがモルフェウス。そばに赤いケシの花があります。

ルネ・アントワーヌ・ウアス作 ルイ14世の寝室にあったそうです。

 

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イーヴリン・デ・モーガンの「Night and Sleep」

イーヴリンはラファエル前派の画家1855-1919 

1878年プリント とてもケシの花と眠りに関連した絵です。

 

 「オフィーリア」

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「ベアタ・ベアトリクス

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ラファエル前派の画家

ジョン・エバレット・ミレーによる「オフィーリア」と 

 ダンテ・ガブリエル・ロセッティの「ベアタ・ベアトリクス」にも

ケシの花が死の象徴として描かれています。

どちらもモデルはロセッティの恋人であったエリザベス・シダルです。

彼女はオフィーリアのモデルをした10年後、

こともあろうかアヘン中毒で亡くなってしまいます。

まさにケシの花を象徴する女性。

「ベアタ・ベアトリクス」はロセッティが

彼女の死後に描いたものです。

 

一般的なヒナゲシ。(東京都薬用植物園にて)

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ポピーの仲間であるハナビシソウカリフォルニアポピー

FESのフラワーエッセンスにもある。

花の開き方がヒナゲシとはまったく違う。

くるくると花びらがまかれた状態から開く感じ。

 

13 ヒナゲシアーキタイプ

ケシからイメージされる言葉

   死・眠り・安楽・解放・変容・喜び

タロット12番のテーマ

「吊るし人は天上の有力な力を呼び寄せることができるし、

神々やトランスパーソナルな自己とのつながりを

回復することができるのである。

人は十字架を受け入れることによって、

自分の運命と協力していくのであるし、

ある意味では運命を選び取るのである。

そして人が自分の運命を選び取ったとき、

彼はそれから自由になるのである。

なぜなら彼はその瞬間に運命を超越したことになるからである。」

(「ユングとタロット」サリー・ニコルズ 新思索社 より)

 

日本で帰化しているのも外界とのつながりを絶っている

「引きこもり」の増加との関係があるのではないかとも思えます。

人と接すること、集団の中にいて自己のつながりを保ち、

自由でいられることを教えてくれているかもしれません。

自己のつながりの回復は忙しい現代人にとって、

休息するということが本当の意味で

難しいということも必要な要素であると感じます。

 

タロット12番は逆さにうつむいたつぼみと花が開くときに

上を向く状態からかなりリンクしているように思われます。

占星術でも12ハウスは隠れた場所をあわらします。

日常から離れた場所・隔離された場所

私自身12ハウスに太陽を持ち、

どちらかというと離れた場所とか特殊な場所というのは

私にとってはなじみやすい場所のようにも感じます。

 

リトリートという言葉が最近、日本にも定着されつつありますが、

日常から離れてはじめて、

自分を取り戻す感覚もこのポピーには秘めているかもしれません。

 

★追加補足

現在、ナガミヒナゲシはかなりの繁殖力と

アレロパシー作用(他の植物の成長を阻害する)により、

駆除対象となっています。

セイダカアワダチソウもアレロパシー作用と繁殖力によって

一時はすごかったのですが、

こうした植物には自家中毒によって、また自分自身をも

自然と枯らし、減少されることがわかっています。

ナガミヒナゲシはどうかはわかりませんが、

自然界の中ではそこに生えてくることが

なんらかの役目をもつことも多々あります。

もちろん、在来種を守るためにある程度駆除されることも

仕方ないことだとは思います。

アレロパシー作用のある植物はたくさんあり、

セイヨウタンポポヨモギもそうです。

ナガミヒナゲシは1961年に東京ではじめて確認されました。

この植物はコンクリートによってアルカリ化された場所に咲くようです。

 

実際やったことがありませんが、酸性度の高い土に種を蒔いても

育たないだろうと思われています。

都会化とナガミヒナゲシはそんな意味で関わりがあります。

そうなると、都市化されたサイクルの中で忙しく過ごす私たち

には本当は必要とされている要素なのかもしれませんね。

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