フラワーエッセンスの植物研究ノート

自然や植物とのつながり、フラワーエッセンスのことなど

高村智恵子とポメグラネイト

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このレポートはFESの認定の際に提出したレポートの一つである。

フラワーエッセンスの花をよく知られているキャラクターにたとえて

その花の本質を理解するためのもので、私はアメリカ人の2人に読んでもらうのに

あえて日本人をあげた。ずっと学生の頃から興味があった高村智恵子である。

特に公開してもいいかなと思い、ここに載せることにした。

なにかの参考になれば幸いである。私にとってはざくろの花と高村智恵子

ずっと関係が深いものだと思っていたので、私の見方には偏っているけれど。

 

 

高村智恵子とポムグラネイト」

 

高村智恵子は彫刻家で詩人の高村光太郎の妻であり、光太郎の詩集「智恵子抄」という本によって智恵子のことを知る日本人は多いことでしょう。

 彼女は芸術家、光太郎の妻として生きながら、彼女自身表現者で、芸術家である部分との葛藤が後に中年期以降、精神の病に冒されます。精神のバランスを失ってから、入院生活の中彼女は紙絵に出会い、芸術家として花開くことになります。

 

ポムグラネイトが女性としての創造的自己に意識を整合することを促し、自己の正しい運命と選択をより明確に見るのを可能にするという定義を知ったときから、智恵子とポムグラネイトがあわさるようになりました。彼女の創造のエネルギーはポムグラネイトの実のように大きく熟しながら、それを表現するための環境は整いにくい立場にありました。しかし彼女は芸術家の妻として支えることも大切なことだったのです。

 

 

智恵子は、1886年5月20日、福島県の裕福な酒造りの家の長女として生まれます。

 1903年福島高等女学校を抜群の成績で卒業後、東京の日本女子大学へ入学しました。当時の日本では女性にとって学問を学ぶことを勧めることもなく、中学卒あるいは小学生までしか行けない女性も多くいました。田舎ではなおさらのことです。日本での女子大学は1901年に初めて設立されたことから、かなり智恵子は日本の女性としては稀少な存在でもあったわけです。彼女は大学在中の頃から洋画家をめざしますが、女性の洋画家というのも日本ではほとんど存在しない時代でありました。

 

知人などの話から、無口でおとなしい面と大学時代にテニスや自転車などに熱中する活動的な面が彼女にはあったようです。しかし彼女の内面には常にやりたいことを貫き通す信念と情熱があったように思います。また当時の日本では20代の後半の未婚女性の場合オールドミスとして呼ばれるような時代であったために、親にすすめられた縁談を断りにくい状況にありました。しかし高村光太郎との愛をつらぬき、29歳で結婚しました。

 

 

光太郎と結婚後、彼女の人生は大きく変わっていきます。

 彼が芸術家であるがために極貧の生活を強いられ、妻としてやりくりし、夫を支えていかなければなりませんでした。

 光太郎が書かれた文章で以下のような記述があります。

 「彼女も私も同じような造型美術家なので、時間の使用についてなかなかむつかしいやりくりが必要であった。互いにその仕事に熱中すれば一日中二人とも食事も出来ず、掃除も出来ず、用事も足せず、一切の仕事が停頓してしまう。そういう日々もかなり重なり、結局やっぱり女性である彼女の方が家庭内の雑事を処理せねばならず・・・(略)。」

 絵を描く作業というのはある程度のまとまった時間をかける必要があり、細切れの時間で創作活動をすることは不可能に近いものだと思います。そのため智恵子は後には織物やら粘土で彫刻をしたりと細切れの時間で出来る創作もので試したりしています。

彼女自身絵にたいする情熱は強かったために、描けないことにかなり悩んでいたようです。そして体調を除々にくずしていくのですが、湿性肋膜炎を30歳で患ってから、病気がちになります。34歳には子宮後屈症の手術を受けるのですが、子供がほしいと願ったのではないでしょうか。40をすぎても体調を崩していることが多く、貧乏生活もきわめて厳しかったようです。しかし彼女の精神のバランスを大きく崩したきっかけになったのは彼女の実家の経営状態が悪化し、破綻したことです。それまで体調が悪くても福島の実家に帰って田舎の空気に触れていると元気になって帰ってきたようですが、その健康のより所とする家もなくなることは大きな打撃だったかもしれません。

 

 そして更年期の症状とともに精神分裂病の症状が出始め、47歳のときに自殺未遂をします。その後精神状態はさらに悪化して、50歳以降は入院生活となります。53歳に結核のため亡くなりました。

 ポムグラネイトのフラワーエッセンスは仕事と家庭、創作活動と妊娠・出産、あるいは個人と目標の間に葛藤を感じる人に用います。智恵子が中年の危機に飲み込まれてしまったのはこうした葛藤の末のような気がします。なによりも自殺未遂をしたときに部屋には新しいキャンバスをかけて、描こうとしていたのであろう果物が並んでいたということは芸術への思いの強さが感じられます。

 

ポムグラネイトの赤い花は日本でも6月になるとあちらこちらで見られます。日本では鬼子母神の伝説が有名です。100人も子供がいる鬼子母神は人の子供を食べる悪癖があり、それを見かねたお釈迦様が鬼子母神の一番末っ子を隠してしまいました。鬼子母神は悲しみに暮れます。そこで子供を食べる代わりとしてポムグラネイトが与えられます。

 今では鬼子母神は安産、子宝の神様とされています。

 おもしろい偶然かもしれませんが、智恵子が長い間住んでいたところに鬼子母神の森というところが近くにあったそうです。

 

古代ギリシャやローマではポムグラネイトは非常に種子が多いことから豊饒のシンボルとされてきました。そのことは創造性と結びついていると思われます。

 また、ポムグラネイトの種子の透明な部分は甘酸っぱい液汁が多く、エストロゲンという女性ホルモンが含まれており、このエストロゲンは女性の性機能の発達と妊娠機能の維持をつかさどっているホルモンにあたります。女性は年齢とともに卵巣機能が衰えてくると、分泌されるエストロゲンの量も減少します。その結果更年期障害をひきおこす可能性があります。冷え、のぼせ、頭痛、精神障害など。更年期の女性でなくても、エストロゲンはストレスなどでうまく分泌されないことがありますが、その場合は生理前緊張症のように鬱やいらいらするなどの精神的な影響を及ぼしたり、出産直後にもエストロゲンを放出した後なので、マタニティブルーのように精神的に不安定な状態になりやすいことがあります。

 つまりエストロゲンは女性の心身のバランスを保つためのホルモンといえます。

 智恵子が創作活動と日常の家事との狭間におかれ、精神的な病気や更年期の症状をひきおこしたことから考えると、エストロゲンの減少があったことが考えられます。

 

ポムグラネイトは他に果物の中でも糖質をかなり多く含んでおり、枝皮にも冬場霜害や昆虫から身を守るための自己防衛力から糖質が増えるようです。糖を蓄えてエネルギー量が多いことも創造のエネルギーを蓄え、発揮することと重なるようにも思われます。

 

ポムグラネイトは少し明るい朱色の花を咲かせ、その花が終わると秋のはじめには少しずつ赤い大きな実を膨らませていきます。そのやわらかな色や丸みをおびた姿は女性らしさを感じます。智恵子もまた童女のような容貌で丸みを帯びた体をしていて、よく光太郎の彫刻のモデルにされていました。

 彼女は、正常な精神状態に戻ることはなかったのですが、精神を病むことによって解放されたのかもしれません。もう何も家事と創作の間で悩むこともなく、自分の創造性をフルに使うことが出来るようになったからです。それが彼女にとって紙絵だったわけです。小さな鋏を使って紙を切り抜き、色紙の上に貼り、色の構成を作り出す。その作業を体調のよい日は毎日のようにしていたそうです。その色遣いや芸術性は見事なものです。

 彼女の創造性の実はこのときようやく結実されたのかもしれません。

 

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FESインテンシブセミナーその3(2000/8/8)

授業の中盤にあるハイライトは、より標高の高い山へのフィールドトリップでした。

 グランリバッケンでもすでに花の時期が終わったものも多く、より山の高いところで多くの花の盛りの時期を見ることが出来ます。朝早くからバスに乗り込み、レイクタホの反対側へ回った山へと向かいました。

 山歩きというと私は、日本の山をおもい浮かべ、かなり大変かもと日頃の運動不足から心配していたのですけど、思ったより歩きやすい道でしかもところどころ開けていて、なだらかな斜面になっています。花のエネルギーに満ちあふれていたこともあるのでしょうけど、おかげで翌日筋肉疲労に悩まされることはありませんでした。しかし、山の高いところにはまだ雪が積もっているところが、ところどころにあったので、かなりの標高だと思います。そのわりに特に息苦しくもなく、多分日本のように湿度がないこともわりと楽な要素かもしれません。かといってそんなに寒くもありませんでした。日差しはやはり太陽に近いだけに強いものでした。

 

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 行く少し前に、TVでみた南アフリカの楽園のような野生の花畑にそっくりな風景が見られました。一度にたくさんの種類の花が咲いています。インディアンペイントブラッシュ、セージブラッシュ、マウンテンペニーロイヤル、マリポサリリー、アスター、ルピナス、わすれな草、シューティングスター、ファイアーウィードなどなど見られました。やはり野生の花を実際に見てみると写真とは大違いで、その花に対するイメージも変わってきました。ウィロウなんか日本の柳とはまったく似ても似つかない姿だし。

 

 国立公園かなんかになっているので、たくさんのハッカーたちがいて、けっこう犬づれで歩いている人も多くいました。途中に大きな湖もあり、そこでランチを食べました。こんな山歩きだったらもっと来たいなあと思いました。(多分日本での山歩きというと苦しいイメージが私の中である、急な坂道が延々続くようなイメージ)

 

 それにしてもリチャードとパトリシアのたくましいこと。

 山のもっと上のほうまで二人は、ハイペースで進んで行ってしまって、最後までついていった人はごくわずか。植物観察の宿題があるので、私も途中でリタイア。しかも帰りのバスではけっこうみんな疲れたりしたので、寝てたけどバスが着くまでの90分あまり、二人はずっとバスの中でしゃべり続けていたのでした。

 エネルギーありあまってるね。

 フラワーエッセンスをつくる仕事をするための条件として、タフでなくてはならないとも言えますね。アメリカ人は全般的にタフですけどね。

 

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 今回で残念だったことは、FESが本部をおくテラフローラを見られなかったことと、フラワーエッセンスを作る実習がなかったこと。

 野生種のものでエッセンスをつくる他にFESでは、バイオダイナミック農法で育てた植物からエッセンスをつくるものもあります。しかしそれでも花が咲いたらそれでいいというわけではなく、その花のエレメンタルが十分に着くまでに5年かかるそうです。そしてフラワーエッセンスをつくるのもかなりタイミングが重要なようで、すべてが揃わないと作らないそうです。そのあたりからFESのエッセンスの質の高さが伺えます。その花の定義も十分にリサーチしつくして初めて商品化されます。

 初めての日本人のためのクラスでリチャードとパトリシアは、日本に対する興味をより深く持ったようで日本に来たいともいっておりました。

 

 この授業を通してふと思い出されたのは、多分日本では、シュタイナーの研究をされている方の中に関わりを持っているであろう宮沢賢治のことでした。ちょうどNHKで竹中直人が宮沢先生の役で、宮沢賢治の授業を再現していましたね。あれがちょうど植物に関する授業で何かよく似たものがありました。生徒たちに植物になってもらい、感じるということを大切にしてもらったり、それぞれの種を考えてもらいイマジネーションを広げるようなやり方でした。

 

 まだまだ書ききれない部分もありますが、このクラスで学んだことはこれからの仕事に大きな変化をもたらしそうな気がします。

 日本でもフィールドトリップをしたいと思います。

 何かわからない点、知りたいことなどあれば私のほうへ質問受け付けております。

 読んでくださってありがとうございます。

 

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グリーンクロスゲンチアンとパトリシア

 

FESインテンシブセミナー その2(2000/8/8)

あんまり長くするつもりはないけれど、いかにパトリシアとリチャードの授業がすばらしいものであったかほんの少しでもお伝えしておきたいと思います。

 そして、その授業をより深いものにするために、欠かせることの出来なかった存在である通訳をされた王由衣さんについても少し触れなければなりません。彼女の生徒が参加者の中の半数ほどいるので、由衣さんの通訳にかなりの信頼をもっていました。その仕事ぶりにはびっくりさせられました。あのすごい勢いでしゃべるパトリシアとペースを同じくらいにして、即答で通訳していくのは並大抵ではありません。しかも内容が濃いし。この通訳は、由衣さん以外に考えられないくらいです。私たちは書くのがまったく追いつかず大変でした。

 

 授業は、初めのほうからいきなりアートセラピストの女性を招いてのゲーテの色彩理論と色を体験するための実習が行われました。

 彼女がついていた先生もまたシュタイナー派の絵画療法士でやり方もまったくシュタイナー的。パステルを使って虹の色を塗り、その色から花の絵を描くというものでした。描いた後後ろにずっとみんなの作品を貼っておきました。夜にはパトリシアがクライアントに描いてもらった絵のスライドをみながら、さまざまな症例を聞くことが出来ました。こうして積極的に絵を描くことを取り入れているようです。そして自分にとっての主要な花の絵を描き、その花のアファーメーションを書くというやり方もよりエッセンスの効果を強くするようです。それは私たちも最後にやりました。

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 朝、グランリバッケンの周りでもたくさんの野生の花が見られるので、何度か観察しに行きました。

そしていかに、花やその植物を深く観察するかを教わりました。花のつき方はどうなっているのか、葉のつき方はどうか、形や色、手触りはどうか、根っこはどうか、周りの環境はどうか、寄ってくる虫はどういうものか、など植物を知覚するための12の窓というのがあり、12の項目から深く植物の本質的意味を理解します。

 

その中で特にパトリシアが集めているのは、花や植物に関しての伝説や神話。

私もこのことはアロマセラピーをやっていても興味があって本を読んだりしていました。

パトリシアが持っている花にまつわる話が載っている絵本をいくつか見せてもらいました。

ほとんどネイティブアメリカンのお話ばかりですけど、とても興味深いものでした。その後も度々、花に関するフェアリーテイルを聞かせてくれました。シュタイナーの教師のための授業の中でもフェアリーテイルは重要なものです。その花のそばですごし、そこで浮かんでくるお話を書き留める、それが花から受け取ったフェアリーテイルの始まりだということです。

一度私もやってみたいです。

 

 

 

 植物に関しての2人の見方は、非常におもしろいものです。書留めきれなかったのが残念なくらい。たとえば、ミュレインという花、これは良心に関係するお花です。この花はまっすぐで背の高い植物です。そして背骨に異常のある人によいとのこと、またまっすぐに正直に立つことができないという状態の人にもよいそうです。それは天使が背骨を通して働きかけるからなのです。症例の中でうそをつくのがやめられない女性が、1年以上ミュレインのエッセンスをとることで背骨のゆがみもある程度治ったというのがありました。

 

 

 他のエッセンスをやっている人はどうかよくわかりませんが、多分FESでのやり方の特徴にもなるのではないかと思いますけど、核となる一つのエッセンスを取る期間が非常に長いということもあげられます。普通は、何か変化があらわれた時点でそのエッセンスをとることをやめるものですが、変化があらわれたということはそのエッセンスが働いているという証拠なので、それからさらにそのエッセンスをとり続ける必要があるのです。そして次の段階へと導かれます。

そうすることによってより深い変容を遂げることになります。それが4段階まであります。多分まだ日本ではエッセンスの処方をするときに同じエッセンスを1年以上ものあいだ取るように進めるケースは少ないと思います。特に飽きっぽい日本人ならなおさらです。無理に1年とか取らなくてもいいけれど、花と深く取り組むということはとても重要です。これがフラワーエッセンス療法の本来の目的になることだと思います。

 

 それから、FESのエッセンスを処方するための手がかりとなるものとして、メタレベルのアーキタイプをとらえるということも大きいものでしょう。それは感情のレベルである月のレベルから始まり、肉体面の火星のメタレベル2、魂について知ること、変化をおこす能力である水星のメタレベル3、人生の目的をあらわす木星のメタレベル4、創造性とセクシャリティに関係する金星のメタレベル5、死やカルマに関するメタレベル6、スピリット、霊のレベルである太陽のメタレベル7、そしてすべてをカバーする地球に関する、エコロジーサイコロジーであるメタレベル8まであります。けっこうおもしろいのはレベル8に関するグリーンの花のエッセンス、環境問題に取り組んでいる人のためのエッセンスというものもあるのですね。

 

 処方の組み方もおもしろいもの(同じ色でまとめるとか同じきく科でまとめるとかけっこう多いそうです)でしたけど、それを体で表現するというのもおもしろかったです。

 花の形をムーヴメントで表現することを朝、芝生のお庭でけっこうやりました。例えば、レスキュー又は5フラワーフォーミュラの五角形は人間の体を表します。東洋医学での五行陰陽説と同じですね。まず頭頂にスターオブベツレヘムそれが右足に降りて、ロックローズで固められます。そして左手へとエネルギーは流れ、左手にクレマチス、それが右手へと移動し、チェリープラムでバランスを取ります。そして左足へと流れインパェンスになります。この動きをやることとエッセンスをとることは2重の効果が得られるそうです。

 

 パトリシアは度々、さまざまな詩や祈りを合間やおやすみ前に朗読してくれます。芸術的な表現がより花に対するイマジネーションをひろげるものにしてくれるみたいです。FESのロゴマークとなっているアイリスは、よく使われるエッセンスの一つのようですが、アイリスは創造性やインスピレーションを表します。2人の授業を通してアイリスがFESのロゴになっているわけがわかったような気がします。花とより深くつきあうにはイマジネーションの扉を開けることがより大切なことなのてす。

 

 さてフィールドトリップについては次回に。

FESインテンシブセミナーに参加して(2000/8/5)

古い記事をこちらに移しました。

 

 

 

アメリカのネヴァダ州に本部を置く、FESのフラワーエッセンスのプラクティショナーのためのコースがあり、今年はじめて日本人のためのクラスがありました。

そしてそのセミナーに参加するためカリフォルニアまで行って来ました。

そのことについて書きたいと思います。

 

私が受けた、FESインテンシブセミナーの会場となったレイクタホのグランリバッケンコンファレンスセンターは、標高2000mほどのところにあり、森に囲まれ実に快適なところでした。レイクタホは、ケン・ウィルバーも一時住んでいたところだけど、ちょうど日本の軽井沢のような避暑地でリゾート施設も満載。泊まっていたところもプール、スパ、テニスコートも完備、まわりにはサイクリングコースもあり、冬はスキー場が多数あり、主にクロスカントリーが盛んなようです。

 

 施設の中にいくつかのロッジが点在しており、その内のひとつに私たちは滞在しました。セミナーを受ける教室も中にあり、芝生のお庭もすぐ出られるようになっていてとてもよい環境のもとでお勉強が出来ました。

 

 まずそこに着いてバスから降りたとき、なんともいえないような甘い芳香が立ちこめておりました。こんなに木の香りにつつまれたことはないというくらい。まわりには松とシダーの木が多くあります。しかし日本と違い、何十メートルもの高さがある大木ばかり。

 翌日は、自然の素材を使った雑貨をつくる友達に頼まれていた、流木拾いに余念がありませんでした。松の実もとてつもなくでかいこと!しかし持って帰ることは断念しましたが。松ヤニも結構採取しました。これでお香を焚いて燻せばいい香りがするかも。

 

 

 目的であるフラワーエッセンスのセミナーは1週間にわたって、朝の9時から夜の9時半(時には10時近くまで)までのハードスケジュール。とは言っても夕方に2時間の休憩があるので、その間にお昼寝をしたり、町まで降りていって買い物をすることも出来ます。

 FESのセミナーで初の日本人のクラスということで、今回の参加はスタッフを含め27名。みな個性的な面々ばかり。

 

 あと、やはり山なのでいくつかの動物たちに出会うことがありました。リスはもちろんのこと(すんごくかわいくって写真に撮りたかったけどいつもシャッターチャンスを逃している)ネズミもきっと野生なのでしょう、日本のネズミと違ってかわいいものでした。あとやはりすごかったのははじめて間近で野生の熊を見たことです。パンフに野生の熊がたくさん出現します。

 餌をやらないように、という注意事項が書かれてあったが本当に現れるとは。私が見たのは子熊でとってもかわいかったです。けっこうかなり近くで見られました。まるで「あらいぐまラスカル」に出てくる動物がたくさんいる山のホテルのようです。後で夜にフロントまで行った人が帰りに大人の熊が歩いていたという証言があったりして、当たり前にこんなに人の多いところに出てくるなんてちょっと大丈夫かと思ったりしました。

 

 さて、今回のセミナーの指導者にあたるFESの創立者リチャード・キャッツとパトリシア・カミンスキーについて少し触れておきましょう。この二人は夫婦ですが、常に会話が絶えないのでかなり仲のよい夫婦のようです。二人とも牡羊座なのでいつも同時にしゃべりたがり、行動的なところが笑えます。

 リチャードは、パトリシアの紹介によるとかなりの秀才で数学者であったのですが、会ったときはまったくフラワーチルドレンそのものの髪の長いヒッピーの青年だったようです。彼はとてもシャイなのかアメリカ人にしては、めずらしく笑いながらしゃべるという、日本人には大受けだった特徴がありました。しかも犬のような中途半端な笑い方で誰も笑っていないのに、一人で受けてしゃべりながら笑っているのがおかしいったらありませんでした。まじめな人間だけに、くずそうとしているところが伺われる彼は、ジニアのエッセンスをよく飲んでいるようです。ジニアは、子供のような無邪気な遊び心を表す花です。そんな彼もかなり大きなトラウマがあり、そういったことが影響してか人に対しての気遣いなど、日本人的な感じがして神経の細やかな人という印象を受けました。

 

 一方パトリシアのほうは、とってもパワフル。

 田舎育ちでのびのび育ったことが伺えます。彼女のエネルギーの強さにみんな圧倒されそうなくらいでした。主な講義は彼女によって進められましたけど、彼女はシュタイナースクールの教師の課程を経ていることもあり、彼女の授業はすべてにおいてシュタイナー的な要素を盛り込んでありました。それがFESの大きな特徴でもあります。多分こういった授業は、他のフラワーエッセンスのプラクティショナー養成機関には見られないと思います。彼女自身天使やディーバとのコンタクトを常にしていることはもちろんオーラなどの透視能力もあります。しかし、そんなことはごくごく最小限度しか触れられることはありませんでした。あくまでディテールの細かな観察から始まって具体的な分析を経て、イマジネーションに働きかけるというやり方を中心にします。

 

そのことが植物に対する見方、花に対する接し方を大きく変えることになりました。

もはや日本に帰っても以前のような見方ではなくなりました。

カウンセリングの進め方やエッセンスの組み合わせ方にしてもかなりおもしろく興味深かったです。

授業については次にお話しましょう。

 

 

マザー・テレサとアーキタイプの花

つい最近、BSでマザー・テレサドキュメンタリー映画のデジタル復刻版をみました。

 

マザー・テレサの映画って調べてみるとたくさんあるんですね。

 

私が見たのはリチャード・アッテンボローがナレーターをしているこれ。

 

 

マザー・テレサ ~母なることの由来~ デジタル復刻版 [DVD]

 

 

たぶん前にも見たと思う内容だったけど、やはり目が離せませんでした。

 

そして同じ人物でも自分の状態によって、見方が変わることもあるなと思いました。

 

今回、見て、とにかく彼女自身から発せられる言葉のひとつひとつがつきささるようだったりしたのですが、(何度も読んでいるようなことなのに)ドキュメンタリーは撮りかたにもよりますけど、この映画では彼女の強い信念と意志を何度もみることができます。

 

 

母性的な側面よりも常に行動する男性的な側面をみます。

行動イコールそこには「愛」があります。

 

何よりもそこに胸を打たれます。

 

彼女のマイナスとみえるような性質はどこにも思い当たりませんが、もしあるとしたら、相当な頑固さ、融通の利かなさかなと思います。それゆえに行動をおこせるのかもしれません。

 

 

カーペットくらいあったほうがいいだろうに、用意されたカーペットは不要なものとしてすべて処分したり、洗濯もすでに洗濯機が出回っている時代に修道女たちは手洗いしています。

 

自分たちは何も持たないという選択をしているからです。

 

 

インドの貧しい人たちのためだけに生きることもできたのに、彼女は世界中を飛び回り、必要な人に手をさしのべます。あの活動の幅広さからも本当に地球規模でいつも「貧困」というものを見ていた人だと思います。

 

 

彼女のアーキタイプとなる花ってどんなのかなと考えました。

 

 

意志と5チャクラを感じさせる青い花かなーと思ったり、地球(ガイア)への癒しにも関連するレディースマントルとか情熱的な献身はワイルドローズを連想させたりします。

 

 

FESのレンジ・オブ・ライトシリーズのエッセンスの中にブレージングスターという花があります。

 

日本にはない花で、ジレンゲ科というあまり聞いたことのない科の植物です。

資料によると葉に鋸の刃のようなギザギザがあり、アザミのような感じらしいです。

花は黄色でおしべが外に向けて広がって放射状になっています。星のような形をしているのでスターという名前もついています。

 

この花のエッセンスは自立した意志の力、個人性を育てるのに使われるようです。

 

意志が弱く、情にもろいため(水の要素)、境界がつくりにくく、共依存の傾向がある方に役立つかもしれません。

 

 

マザー・テレサとはまったく逆の要素ですが、強い個人性や意志の強さ、水と火のバランスという点ではポジティブな性質はあてはまるように思います。

 

 

自分でもこのエッセンスを使用したり、他の人の使用経験など聞いて、サンフラワーとはまた違う、意志の形成力を感じています。この花の中に水の要素があるので、水の要素がもともとある、あるいは現在強くなっているような状態をバランスさせながら、光となる男性性を引き出していくような働き方をするところが特殊というか、面白く感じます。

 

 

いくら書いてもまあ、よくわかりませんが、気になる方は実際に使ってみてください。

エッセンスの使用感はとても個人差があるものなので、こうなるだろうという働き方はあまりしません。

ただ、使ってみて感じたり、客観的に自分をみてみてください。自分にはどう働きかけるのか。

 

 

私には一時期すごくよかったエッセンスです。

 

 

マザー・テレサのことを考えていたら、たどり着いたのがブレージングスターでしたが、いまの日本人に意志の力を目覚めさせることはとても必要なことでもあると思います。

 

 

マザーの言葉を聞いたり、その様子をみているだけで、私にはゆるぎない意志の力に近づかねばという思いあらたにしました。もちろんマザーそのものになれるはずはありませんが、駆り立てられるような感じがしたことは確かです。

花にまつわる夢をみるとき

夢の中に特定の植物や花が出てきたことはありませんか?

 

 

フラワーエッセンスを服用している場合、そのエッセンスの影響からみる夢もあるかとは思います。

 

 

私はフラワーエッセンスを知るずっと以前から夢の中に花が何度か登場したことがあります。

 

夢の象徴に関する占いの本でそれらの個々の花について意味が書いてあるものもありますが、特定の花の象徴は個人のたましいが今どんな状態であるのか、どんなイメージやかかわりを持っているのかによって違うと思います。

 

 

フラワーエッセンスを知っている人が夢の中にエッセンスになっている花が出てきたときに単純にそのエッセンスを飲むべきと思うかもしれません。しかし、どうしてその花なのかその夢からのメッセージに耳を傾けることが大事です。

 

個人にとって花が夢に出てくるとき、なんらかのパターンがあるかもしれません。

人生の節目や何か創造的な扉を開けるとき、次のステージに移るときに出てくる・・といったいつその夢をみているのかを長期にわたって夢の記録を紐解いてみるのも何か気づきがあるかもしれません。

 

 

私はたまに自分のどんなときにどんな夢をみているのか検証をおこなったりしますが、たまにいつの日付なのかあいまいな夢日記もあり(笑)よくわからないときもあります。

 

 

例えば飛行機の夢をみたら、過去にもみたというのであれば、そのときとの関連をつけることもあります。

 

花の夢ならば、そのときの状況と登場人物はものすごく重要です。

 

 

 

★書き出すメモ

 

・日付

・夢の内容(流れ)

・キーワード(特に印象づけられたもの・特定のものや場所、人物、色、感情など)

・過去によく似たものをみたことがあるか

・夢の内容やキーワードから連想されること(前日にみたテレビや人と話したこと、感じたこと、自分の身におこっていることと関係するかなど)

 

 

 

それがどんな意味で何を伝えようとしているのかは必ずしもはっきりさせる必要はありません。

ずっと先になってわかることもあります。

 

ただ夢について客観的な記録をとるのみです。

 

その後気づいたことがあればメモしていきます。

 

 

 

花が夢の中に出てくるというのはおおまかに「花」という象徴と特定の植物や花であればその花の象徴という二つの意味があります。

 

特定の花の場合はその花と自分との関係がヒントになります。

 

 

動物や人間のような生き物と違い、花もまた生きていますが、別の存在におきかえることができません。

どちらかというと夢をみている人自身の深いところをあらわしているともいえます。

 

 

そこで、出来ることとして、

 

・その花を見に行く・切り花を買う

・その花の絵を描く

・その花から近いイメージの花のエッセンスを服用する

 

 

ということが出来そうです。

 

それがどのような経験だったのか感じてみてください。

 

 

花という象徴をいろんな視点から経験することで、花と私たちの関係はより深くなっていくのではないでしょうか。

アルニカ・スターオブベツレヘムとトラウマ

前からちょっと気になっていたこと。

 

 

アルニカやスターオブベツレヘムを使うとトラウマとなった嫌な感情や体験をまた味あわないといけないのでは、とかネガティブな状態になりそうと思って避けていることがあるようだ。

 

アルニカやスターオブベツレヘムを服用するとショックが楽になると思ってみんな飲むと思っていたら、案外逆に思っていた人もいたということだ。

 

 

また、逆にそれを使用するとトラウマとなっている状態がなくなるという風に思っている場合もある。

 

 

 

一方では軽くなると思っているのに、一方では重くなると思っている。

軽くなると思っている人は飲んでそれほどネガティブな反応をしめすことはない。

飲みたいと思って飲むのとためらって飲むのとでは反応は異なることもある。

 

 

これはアルニカやスターオブベツレヘムに限ることではない。

 

使用する人間が特定のフラワーエッセンスに対してどのような解釈を持っているのかにかかっている。

 

 

ちなみにスターオブベツレヘム精神科医神田橋條治先生もPTSDの治療に使用しており、『外傷体験を思い出したときの心の揺れる程度が軽くなるので、そのときにその問題について話しあえる』と言われている。

 

神田橋先生の治療はそのものがかなり独特で、あんまり独特なものが多いので、この人水瓶座っぽいと思っていたらやはり水瓶座生まれだった。とはいえ治療者としては名医である。

 

 

フラワーエッセンスそのものがその人の行動を変えさせたり、嫌な体験を促すのでもなく、病気を治すものではない。何度もそれは本に書かれてあったり、言われてはいるのだけど、なぜか理解されていないことがある。

 

 

フラワーエッセンスを使用するときに本を隈なく読んで選択する人は書かれてある言葉に大きく左右されている。言葉は同じ言葉を使っていても受け取る人によって解釈は異なることが多い。

 

それはメールの文章でいろんな行き違いが常々おこっていることからもわかる。

 

 

書かれてあることがすべてだとたいていの人は思うので、あるエッセンスを飲用して、書かれてある意味通りのことが何もないと「変化がない」と思う人はものすごく多い。

そのエッセンスの作用は本に書かれていない形であらわれているかもしれないのだけれど。

 

 

かといって何も意味がわからないと選ぶのはよりいっそう難しい。

 

 

「母親」という言葉が書かれてあると投影が入り、ネガティブな反応をしめす人もいる。

言葉は思ったよりも強い。

 

マリポサリリーの花の写真からはポジティブなイメージを持っていても、書かれてある「母親」という言葉がひっかかることもある。

 

 

ただ、その場合はすでにその人は向き合おうという状態ではないことがわかるので、むしろ避けたほうがよい。先のアルニカやスターオブベツレヘムも思い出すのではと不安になっているなら取り組める状態になるまで使用しないでよいと思う。

 

どのエッセンスも「キーワード」はあるけれど、それを解釈してこうなるのでは・・・と思うのはこちら側だけ。エッセンスそのものがそうしているのではないということが言いたかった。

 

 

根本的に本人がそのキーワードのことを避けたいと思う状態で向き合いたくないのなら、関連する花も納得がいく形で使用できるまで待つことだ。

 

 

言葉に影響されている解釈・思い込みを変える方法がある。

 

 

実際にその花を観察することだ。

 

 

 

スターオブベツレヘム(オオアマナ)はもう終わりかな。

機会があればぜひ、見に行かれるといいかも。関東は多いみたいだし。

 

前にブログで紹介したスターオブベツレヘムの記事。

 

 

 

一人で解釈して思い込むとだんだん特定のエッセンスが決めつけになりがちになる。

もっと自由に花についての理解を深めるようにしていくことが、結果的に選択そのものが言葉だけに偏らなくなる。左脳より右脳を使った選択になっていく。

 

  

また、何のエッセンスか知らずに飲んで体感してみると意外な花のエッセンスの作用(自分への)に気づくこともある。それが個々に反応が違うことも。

 

 

フラワーエッセンスは頭で解釈して、使用するものではない。

こうなるだろうという予想や期待からずれることもある。

必ず本に書いてあるとおりにならないとおかしいというのではない。

 

書かれてあることはすべてではなく、花の性質の一部にすぎない。

 

花への印象が個々に違うように、エッセンスの作用は個々に異なる。

 

 

そのことを思いながら、気になるエッセンスで選択に迷っていたら

 

・試しにちょっと飲んでみて自分の反応を確認してみる。

・その花を観察できるものならじっくり観察してみる。

・自分が取り組む準備ができているのか確認する。

・取り組むテーマと自分の現在の状態を照らし合わせながら、どんな花が本当に必要か時間をかけて

決まるまでボトルを作らない。

 

 

というところかな。

 

 

よくありがちなのが、これもあれもでちぐはぐな組み合わせで服用してどう作用していたのかわからないというようなパターン。また絞りきれず、どれも絶対にはずせないと思い込んでいる。

自分で選択して使用されている方の場合、これではプロセスは進みにくいかと思われる。

 

 

しかしどうあっても考え方を柔軟にしないとフラワーエッセンス療法を魂の療法として使うことは出来ない。その場合はプラクティショナーのサポートを得たほうがよいかと思う。

自分が思うエッセンスとはまったく考えたことがないような花が出てくることがあるから。

 

 

フラワーエッセンスは確かに自分でおこなえる植物療法のひとつで、だからこそ誰にも相談せずに自分で解決したいと望む傾向の強い人にはもってこいな感じもする。ただ、それを心の成長と癒しに使っていくには一人では限界がある。

 

出来れば併用療法のひとつとして使ってほしいかなと思う。

 

 

 

 

 

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Bachエッセンスのひとつであるオリーブという植物を花の時期に体感的に理解を深められるように樹齢のあるオリーブの木々に囲まれておこないます。参加お待ちしております。

 

 

 

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