植物のスピリットメディスン・植物のもつヒーリング叡智への旅
いつも平行読書をしているのでなかなか一冊の本が読み終わらないことが多いけれど
こちらの植物のスピリットメディスンはずっと興味がつきず、読み終わることができました。
フラワーレメディーに関心を持つ人にもかなり好奇心をもって読むことができるのではないかと思います。
筆者のエリオット・コーワンはメキシコのウイチョル族のシャーマンから植物のスピリットをとおしたヒーリングを学び実践し、教えています。
こうした先住部族のもつ植物との共同ヒーリングについては私が学んでいるスクールでのフラワーメディスンのクラスで知り、非常に関心をもちました。
その方法の大半は夢見の力を使うようになっていてかなりアストラルな取り組みとなります。
でもこの本の中に出てくる植物のスピリットの話など面白く、著者の体験の中で
不精髭をはやしたぶっきらぼうな男がアカバナルリハコベの精霊だったのだけど、
けっこう辛辣な口調で笑えます。
この本のどこを読んでも面白いけど、終わりの方のいろんな先住部族の癒し手の方の話などそれぞれのやり方があってそれも面白かったです。
メディスンという考えは薬というような意味もあると思いますが、もっと自然との関係性の上でなりたつ恵みという感じでしょうか。
最近、野草ブームではありますが、むやみに採取して食べる、使うだけの人も多くいるけれど、その恵みに感謝して適度の量だけいただくのも忘れないことが大事です。
人間が自然を支配するような、ただ消費だけするような使い方から意識を変えていくことです。なかなかこの意識になることは知らなければ変えられないと思います。
植物に意識があるとか思わないでいる人のほうが多いでしょうから。
ただ、急に植物のスピリットや精霊が・・と話し出すと飛躍していて引かれる恐れもあるので(笑)、いろんな段階を踏みながらこうした意識の話を伝えていけたらなあとも思います。そのためには私自身も植物との関係をより結んでいく必要もあります。
あと最後のコミュニティと儀式という章のところで
個人が抱える症状とコミュニティ全体が抱える症状の話で小麦アレルギーは社会に関する問題であると書いてあったのもいろいろ考えさせられました。
ちょうど今頃私が住んでいる香川県は小麦を作っているところも多いので
麦畑を目にすることがあり、色づいています。もう刈り取りかな。
その風景がけっこう好きですが、小麦についてどんな扱いをしてきたかについて考えるとはほとんどの人がなさそうです。
イネ科植物はとくに主食として大量生産されることが多いので私たちにとっては
日々消費するものですが、私たちの肉体や生命を支えるものでもあります。
わずかなパンしかかじることができないような人もまだこの世界にはたくさんいます。
そうした状況も個人が動くことでは変えられず、社会そのものが変化していかなければなりません。
フラワーレメディーにおいてイネ科の役割は社会性とのつながりが大きいことも注目するところです。
私たちが社会を変えるために何ができるのか
個人の問題としておこっているようなアレルギーでもそこには私という個人が社会にどう関わっていくかというテーマも潜んでいるのです。
このような視点で植物について考えることはすごく有意義だなあと思います。
私の講座を受けている方もこの本は非常にオススメです。
7月から予定しているヨモギとの関係を深める植物観察という講座でも参考に使っていきたいと思います。
innergardentiara.jimdofree.com