フラワーエッセンスの植物研究ノート

自然や植物とのつながり、フラワーエッセンスのことなど

中国の花の絵本

花の観察はなかなか時間がかかるのでこちらの更新がめったにないのですが(笑)

私は花にまつわる物語や絵本をよく探しています。

 

それらを少しずつ紹介したりしようかと思います。

花の物語はその花のイメージや関連する要素を膨らませるのにとても役立ちます。

最初はFESのパトリシア・カミンスキーさんに花に関する物語の絵本を見せていただいたとき

にとても魅せられました。

その美しい絵本と花のイマジネーションの中に浸ると

魂の中にあるアーキタイプと共鳴し、花とつながる感じがするのです。

 

さて、今回は日本では手に入らない絵本を紹介します。

 

なぜなら、これを私は図書館で借りたのですけど、おそらく中国からの寄贈ではないかと

思うのですが、中国で印刷された(しかし日本語で書いてある)本だからです。

 

ハスの花の天女

 

「ハスの花の天女」という絵本です。

 

画像がなくてすみません。

 

ハスを題材にした絵本や物語は初めて見ました。

中国らしい色彩感覚がなにげにたまりません。

 

これは中国の黒竜江省というところに伝わっているお話で5人の天女たちが

下界におりてはハスの姿に変えて、人間の世界を楽しんでいたのですが、

ある日、人間の世界でひでりが続き、水不足で人々が困っていました。

そこで天女たちは天国の池にある水をさかずきに汲んで、もって行こうとしました。

しかし天国をとりしきっている王母娘娘(ワンムーニャンニャン)に見つかり

怒られます。さかずきを取り上げようとしましたが、

そのさかずきは人間の世界へおちて5つの池になりました。

それを見て、さらに怒られ、もう帰ってこなくていいと言われます。

そして5人の天女は5つの蓮池となり、五大蓮池と呼ばれるようになったそうです。

 

 

ハスと天女、5という数字、水ということが関連づけられています。

5というのは中国では東洋医学五行説というのがあり、自然界の5つの要素をあらわします。

仏教からきているマンダラも5色を使うとされています。

調和や統合としての5という数字にあてられているのではないでしょうか。

もちろん人間の肉体の形態もあらわしますし、ロータスのフラワーエッセンスは

まさに天と地をつなぐものでもあります。

天女の色っぽさもなかなかハスの花にマッチしています。

 

 

あともうひとつ、これは手に入る本ですがやはり中国の民話です。

 

「あかりの花」

 

あかりの花 中国苗族民話 (日本傑作絵本シリーズ)

 

赤羽末吉さんが画を書いてます。

 

中国の苗族に伝わる話ですが、ある若者がゆりの花がうたっているのをみつけます。

しかしあるときそのゆりの花が踏み倒されているのをみつけ、家に持って帰ります。

十五夜の晩にそのゆりの花は赤くなり、あかりの花の中から美しい娘があらわれました。

それからいつもその娘と若者は畑で働いたりやししゅうなどして暮らしました。

暮らしが充実してくるとだんだん若者は働かなくなりました。

そうこうしているうちにある晩、金鶏鳥があらわれて、娘をのせて去っていきました。

そして若者は後悔して、また仕事を一生懸命するようになり、

娘をおもって泣いているとまたゆりの花がのびてきて赤い灯心から娘が戻ってきました。

その後二人はしあわせに暮らしたということです。

 

ゆりの花、満月、灯り、金鶏鳥、女性がキーワードでしょうか。

 

なんだかよく働けばゆりのような娘と仲良く暮らせるぞという話のようでもありますが・・(笑)

 

他にもおすすめの花にまつわる話や絵本があればご紹介くださいませ。