フラワーエッセンスの植物研究ノート

自然や植物とのつながり、フラワーエッセンスのことなど

映画からみる子供のアーキタイプ

映画とかアニメ、物語などから人物のアーキタイプをみてみましょう。

 

 

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7、8年ほど前の夏に公開されたスティーブン・スピルバーグの映画です。

最初スタンリー・キューブリックが作品化しようとあたためていたもので、それをスピルバーグが引き継ぐ形で映画化しました。 映画としての評価はなんかあまりよくなかったみたいだけど、私的にはかなりインパクトあって、影響度の高かった作品です。

 

絵コンテとかすごくよかったんでしょうね。 場面設定とかよかった。

 

このお話を見ていない方のために要約すると、 未来のお話でロボットがかなり人間化した社会の中で人間の果たせない欲望をロボットを使うことで果たそうとしています。

 

その中でも当時「シックスセンス」で注目された天才子役(今はきっともう大人ね)ハーレイ・ジョエル・オスメントが子供用ロボット役をしています。

 

ハーレイ君はその頃ハリー・ポッター役の候補にもあがっていたのに、それをやめてこの作品に出たとか。

 

治らない病気の子供を持つ母親が寂しさから子供型のロボットを家に迎えるところから始まります。 そのロボットは母親にとって永遠の子供であり続けます。 また、リセットすることは不可能。 母親にとっても永久に愛を注げる存在にもなるのです。

 

ところが途中から本当の子供のほうが病気が治ったために、ハーレイ君演じるロボットはだんだんないがしろにされ、ついには捨てられてしまいます。 しかしリセットはできない母親の愛情を求め続けるロボットは人間になって母親からの愛情をもらおうと旅に出ます。 それはブルーフェアリーが知っていると。 途中それを助けるジュード・ロウ演じるジゴロロボットなど登場したりします。

 

話は「ピノキオ」がモチーフになっていて、ブルーフェアリーはピノキオを人形から人間にした妖精です。 スピルバーグの作品自体「E.T.」や「フック」など永遠の子供のような作品を作ってきましたが、この作品はその永遠の子供の集大成のような作品かもしれません。

 

じつはこの作品には二つのアーキタイプがあります。 「永遠の子供」と「孤児」です。

主人公のディビッド少年はずっと母親の愛を求め続けます。 この作品をみるときに孤児のアーキタイプが強い人ほど涙なしでは見られないでしょう。

子供の象徴としてテディベアが登場します。 未来の話なので、動いてしゃべるハイパーロボットなのがまたかわいい。 テディは主人公にとって子供としての寂しさを支える存在であり、それを表示するものでもあります。

 

また、ディビッドはロボットなので乾いた風の要素が強いのですが、この映画の中で二回水の中に沈められます。 実はこれは「ピノキオ」の中でピノキオが海でくじらとすごす場面の代わりにもなっています。 しかし一度母なる存在の象徴ともいえる水の中ですごすことで水の要素が加えられます。

ブルーフェアリーのブルーは希望のブルーではないかと思います。 ディビッド少年のアーキタイプとなる花はどんな花でしょうか。

 

永遠に母親からの愛を求める孤児のアーキタイプとして「マリポサリリー」がやはりぴったりではないでしょうか。 マリポサリリーはまさに乾いた場所に咲くゆり科の球根植物として水の要素と神聖な汚れない白い花弁をカップ状に包み込むように咲いています。 また、「永遠の子供」であろうとするところはマリポサリリーと同じカロコルタス属のフェアリーランタンかもしれません。

この映画により反応度が高かった人には「マリポサリリー」「フェアリーランタン」はよいのかもしれませんね。 ラストシーンはぜひ映画をみてください。 現代のおとぎ話としては名作だと思います。

 

 

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